【IT-BCP】DR/ディザスタリカバリ ソリューション製品紹介

IT-BCPとは主にコンピュータやネットワークなどITシステムの予期せぬ障害に対し復旧対策に的を絞った施策です。データの重要性と価値が大きくなるにつれ、データの保護とリカバリに備える事がかつてないほど重要になっており、自然災害、ハードウェア障害、ランサムウェア攻撃などひとたびその機能が失われれば復旧作業は困難となります。システムの停止期間が長引くほど企業への影響は計り知れず組織にはIT-BCPが改めて必要だと感じているのではないでしょうか。
なかでもITシステムを迅速に復旧・修復するディザスタリカバリ(DR)は企業の事業継続に欠かせない施策となり、本ブログではより安全、確実かつ低コストで実現できるソリューションを紹介してゆきます。

1.遠隔地バックアップ

バックアップの目的は、万が一データが破損・削除した場合に備えて特定のデータを確実に保護し取得可能にすることです。遠隔地の事業拠点やデータセンターにオンプレミスで用意することが多かったバックアップですが昨今ではクラウドサービスを利用したバックアップも増えてきています。

1-1.Arcserve UDP

システム全体を丸ごととって丸ごと戻すことができるバックアップソフトウェアです。
ファイル単位のリストアももちろんのこと、Arcserve UDPのコンポーネントの一つであるRPS※1の機能を使い、重複排除の管理やRPS同士でバックアップデータを遠隔地に転送することも可能です。クラウドにも対応しているためAzureやAWSへバックアップデータを転送することも可能です。

※1 RPSとは・・・Recovery Point Server (復旧ポイントサーバ)

1-2.DELL EMC DataDomain

DELL EMC DataDomainはデータバックアップ用途に特化したアプライアンス製品で代表的な機能としては「重複排除」と「レプリケーション」です。データの書き込み時に重複部分を自動で排除し、データ転送量を最小限に抑えることで既設のネットワークを変更することなく大容量のバックアップデータを遠隔地に転送することが可能となります。双方向レプリケーションにも対応していますので事業所間でお互いにバックアップデータを保管することも可能です。

2. 遠隔地レプリケーション

リアルタイムでデータレプリケーションを行い、サーバ障害時フェイルオーバ機能にて切り替えをすることでデータロスト及びサービス停止時間を最小限に抑えることが可能となります。バックアップと異なる点として世代管理は行わない為、常に最新の状態が保持される仕組み上データを削除した際はレプリケーション側も削除されます。

 2-1.Arcserve Replication

複製元であるWindowsやLinuxシステム上のデータを、ローカル、遠隔地、またはクラウド上の複製先に同期します。システムに変更があった場合、複製元から複製先に継続的にレプリケーションされ、データの整合性を常に確保します。

2-2.Microsoft Hyper-V レプリカ

Windows Server の標準機能でLANまたはWANで接続された拠点間において、Hyper-V上の仮想マシンを定期的にコピー(レプリケーション)する機能です。コピー元をプライマリサイト、コピー先をレプリカサイトと呼び、この機能により地理的に離れた拠点に仮想マシンのコピーを保存することが可能です。

2-3.VMware vSphere Replication

VMware社では仮想マシンをレプリケーションする機能を実装したソフトウェアとしてvSphere Replicatinを提供しています。vSphereの仮想化基盤レイヤーで仮想マシンのデータレプリケーションを行うことが出来る為、vSphereでサポートされるゲストOSをすべてレプリケーションの対象とすることが可能です。

3. 遠隔地バックアップ+遠隔地データ復旧

 3-1. Arcserve RPS

Arcserve UDPのRPS機能を利用することにより、遠隔地にバックアップをレプリケーションしさらにデータ復旧用のサーバを用意しておけば遠隔地のサーバにそのままデータ復旧をすることが可能となります。

4. まとめ

災害・障害に備えてデータをバックアップし、迅速に復旧させる方法はさまざまなパターンが考えられます。それぞれのメリット、デメリットをよく理解し持続性のある運用方法、柔軟性、信頼できる仕組みを選定し、万が一に備えた対策が必要です。
IT-BCP策定やDR対策を行うことは災害が起きた際の損失を軽減させるだけでなく、企業の信頼性にも関わりますので改めてDRの必要性を見直してみてはいかがでしょうか。

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