Fujitsu GLOVIA Smart PRONES V31 導入事例
オグラ金属株式会社 様
生産管理
業種:金属加工業
従業員数:290名
HP:http://www.ogura-gr.co.jp/
自動車・アミューズ部品・環境商品部品・鉄道車両部品、4つの事業領域における金属加工を強みに様々な業界の要望に応じている。
導入前の課題として、老朽化したメインフレームを利用しておりその維持と対応に悩んでいた。また、業務が属人化しており、その解消も課題としてあった。
数社比較検討を行った結果、Fujitsu GLOVIA Smart PRONES V31を採用し、環境の最新化と様々な業務課題の改善を行うことができた。
課題
- 業務が属人化しておりトラブル時の対応も各個人まかせに
- 夜間バッチ処理の失敗でバックアップから戻す作業に2時間かかることも
- 小日程が週単位のため急な変更に対応しにくい
効果
- 業務が見える化し、情報伝達もスムーズに
- 夜間バッチ処理の失敗がなくなり業務負担が軽減
- デイリー管理になったことで、加工指示等のスケジュール管理がリアルタイム化され、より効率的に
導入の背景
これまでは、業務全般が属人化しておりシステムの使用方法も各個人に任せていたため、トラブル時に対応できる人が限られていた。
また、受注後の生産状況や各種情報共有に於いても、受注を起点に進捗管理すべきところ、部品中心の考え方が定着してしまっており、システム上でも部品が中心の管理・運用となっていた。そのため、社内での案件に対する情報共有や伝達が十分でなかった。
その他、業務上以下のような課題があった。
- 受注に対する生産・実績・出荷が把握しにくい
- バッチ処理を基本としていたため、夜間処理の反映を待つ必要があった
- 日付の入力間違いといった人的ミスをなくすこと
- 以前の業務に合わせた運用を継続してしまっていた
さらに、小日程の考え方が1週間単位のため加工指示を決まった曜日に出しており、急遽入ってきた受注に関しては手入力をしていたという。
そのため、デイリーに変更することも検討したが現実的ではなく、また、リアルタイムになることに対するデメリットの懸念もあった。
こうした課題を解消するため、今回導入いただいたのがFujitsu GLOVIA Smart PRONES V31。
導入の決め手とサポート体制
デモの分かりやすさ・丁寧さも決め手に
総務部 システム開発 秋間さん
PRONESを知ったきっかけは富士通からの紹介。自社のネットワーク環境やレスポンスの観点からオンプレミスを前提に選定し、検討段階では、当社PRONESの他、電脳工場、Ryu-jin、FutureStage、Oracle、APC21、EXPLANNERなどが候補として上がっていたとの事。
最終的にPRONESを選んだ決め手は、汎用性の高さだったそう。
様々な業態の取引様がいらっしゃっるため、従来の運用を乗せられるかが重要であり、その点、PRONESはマッチしていたという。
また、デモの丁寧さも選んだきっかけのの一つだったと秋間さんは話す。
「分かりやすく説明してくださった印象があります。SEや営業の方の対応が丁寧だった点は選ぶきっかけになりました。」
当社SE 澁澤(左)と営業管理G 松嶋さん(右)
「SEの方が私たちよりも深い運用を考えてくれて、様々なアイデアを出してくれました。」と秋間さんは語る。
立ち上げ時の対応について松嶋さんは、「聞いているときは分かっていても、実際に操作してみると分からないことがあった。そんなときも親身になって説明をしてくれて、導入初日は現場に立ち会ってくれたので大変助かった。」と話す。
導入の効果
業務全体の流れを可視化
導入後は、これまで行っていた夜間処理が無くなり、業務負荷の削減を可能に。
夜間処理を失敗してしまうと、翌朝バックアップから戻す作業だけで2時間程かかっていたそう。この処理がゼロになっただけでも楽に感じているという。
それだけでなく、業務の棚卸をしたことにより、これまで慣習的に行っていた
無駄な業務の洗い出しもできたそうだ。
また、良い意味で業務が見える化し、PRONESで全体の流れを掴みながら実績入力等の業務を進めることができるようになったと話す。
PRONESでは、データのExcel出力が容易なため、会社の方針決めや分析等に活かすことができる。実際に、出力したExcelデータを上手く活用している社員の方もいるという。
また、汎用照会画面もご活用いただいており、管理者からは非常に便利だとの声も。
PRONES使用の様子
最初はシステムが大きく変わることに対して、ネガティブな意見もあったそう。
しかし、導入前に各部門への説明をしっかりと行っていたこともあり、想定していたよりは、スムーズに運用できていると話す。
導入時は、全マスタではなく、動いているものに限定して取り込みを行い、その後は必要に応じてマスタ取り込みを行ったことで、よりスムーズに運用を開始できたとの事。
今後の活用と期待
まだシステム化できていない作業も残っているため、今後はPRONESを中心として業務を回していき、トラブル時のみ人手を使う形で標準化することを目標としている。
具体的な機能面では、材料の所要量計算が課題として挙げられた。未だ経験値をもとに動いている面もあり、大きくぶれることがあるため、MRPの精度を上げ、対応していきたい。
また今後の期待として、元帳関係もPRONESで管理したいそう。その他、製造現場ではハンディターミナルやモバイル端末を導入し、実績入力をよりリアルタイムに正確にできるようにしていきたいと話す。
生産管理システム導入・入替を検討している企業へのメッセージ
「Fujitsu GLOVIA Smart PRONES V31」の導入は、私たちにとって大きな転換点でした。確かに、まったく異なるシステムへの移行は不安もあり、初期段階では戸惑いもありました。しかし、導入前にしっかりと社内説明を行い、現場の声を拾いながら進めたことで、想定以上にスムーズに立ち上げることができました。
属人化していた業務が標準化され、トラブル対応も個人任せではなく、組織として対応できる体制が整い現場にとって非常に大きなメリットを生むことができています。
また、PRONESは汎用性が高く、従来の業務運用を柔軟に取り込むことができました。Excel出力や汎用照会画面など、現場での活用の幅も広く、データの二次利用による分析や意思決定にも役立っています。
導入にあたっては、SEや営業の方々のサポートが非常に手厚く、立ち上げ時には現場に立ち会ってくださるなど、安心して進めることができました。今後は、PRONESを中心に業務をさらに標準化し、リアルタイムで正確な情報管理を目指していきたいと考えています。
導入を検討されている企業様には、「変化を恐れず、まずは一歩踏み出してみること」をおすすめします。属人化の解消や業務の可視化といった課題に対して、PRONESは確かな効果を発揮してくれるはずです。